< 子どもの力 >

縄とびを思い切り頑張る子もいれば、三輪車を暴走させるほど惚れ込んでいる子もいます。

その子たちはあまりの暴走振りに、取り締まりを強化されているのですが、

指令を出しました。

三輪車が大好きなんだけど、どうしても足でペダルを前に押し出せず、

ついつい地面を蹴って乗っている男の子がいます。

以前から気になっていて、何とかしようと思っていました。

私はどうしてもその子に三輪車を楽しんでもらいたかったので(乗れるようになって卒園させたかったので)、

この子に乗り方を教えてあげるように、ベテランドライバー(暴走族)にお願いしました。

すると何と!、本日の外遊びにその子が三輪車を漕いでいるではありませんか!

満面の笑みで、懸命に足を前え押しやっています。

指令を与えられた男の子が、「こっち、こっち、足を押して。」

と叫んでいました。

必死に付いて行こうとする男の子。

子どもの力は素晴らしい。

先生が付いて乗れるようになるより、

子ども同士が声を掛け合ってやり取りする事が、三輪車に乗れるようになること以上に友達力を強めます。

まだまだ足に集中するのでハンドルさばきが追い付かず、行き先が定まらないのですが、

卒園前のとても大きな成果となりました。

この子は密かにガッツポーズを取っていたのです。

さぞかし嬉しかったのでしょう。

私も大変うれしかったです。作戦大成功!

また教えてくれた子も、その子を気遣うようになった事で、

暴走が少し抑えられるようになりました。

子ども同士の係わりは「お互いさま」の世界ですが、大人にはない、見えない力があるのです。

Filed under: 幼稚園活動 — itsuko 10:42