< 3月だか 4月だか 分からない気候 > 

気候変動があからさまになっています。

卒園式に桃の花だったはずが、既に桜。

入園式に満開の桜だったはずが、新緑の若葉。

町を歩いていてもまだ3月なのに周辺は桜吹雪で、道も屋根もピンクに染まります。

朝晩は肌寒いし、日中は汗ばむくらいですし、私たちは日々の生活に追われていて、あまり気にしない方もいらっしゃるかもしれませんが、

生物界ではこの時期がズレることは一大事なんです。

生命存続に欠かせない動物と植物の繋がりに時間差が生じてくると、

生まれる生物も生まれず、実るはず(受粉に繋がる季節の繋がり)の果実も実らなくなります。

春は新しい環境に移る方も多く、気持ちもウキウキ、ソワソワして、気候の変動にまで思いを寄せられないと思いますが、

ひたひたと忍び寄って来る温暖化の脅威と季節のずれにも注意してみてください。

 

今日はこの春初のビロードツリアブに会いました。

スプリングエフェメラル(春の妖精)の一種です。

2週間ほどしか姿は見られません。

タチツボスミレが咲き始め、ゼンマイが芽生え、ヒトリシズカも満開になる頃、

朝日を受けて丸いビロードの身体が小さな花弁めがけてツーツーと飛びます。

この光景が毎年きちんと繰り返されることが、私たちの生活も安定して季節を謳歌出来るのです。

他人事でなく、自分たちの生活のこととして気候変動にも目を向けましょう。

新しい年度を健やかに迎えてください。

< 卒園式 >

毎年ですが、小学校などと日程が重なってしまう卒園式。

幼稚園は毎年午後からにしていますが、先ほど3クラスの卒園式を無事に終えました。

92名の卒園生を立派に送り出せて良かったです。

毎年季節の流れるのが早く、本当に走馬灯の様です。

来週は修了式を終えて、この年度を振り返りましょう。

Filed under: 世界,幼稚園活動,未分類,社会情勢 — itsuko 16:42

< 戦争しない大人になる >

弥生3月に入ってしまいました。

今年度もいよいよ3週間ばかりとなります。

毎日忙しい、せわしない、落ち着かない日々ですが、

ご家族にも卒業や新たな出発(出会い)に向かう方がいらっしゃることでしょう。

日本では3月は門出の頃ですね。

その日本でテレビなどの情報から、5歳児にも戦争に対する気持ちの芽生えがあることが分かりました。

ふつふつ沸いてくる気持ちを絵にした子が、そのストーリーを見せてくれました。

今ロシアとウクライナは戦争をしている。戦争は悲しい。

戦争はしない、戦争をしない大人になる、と言うのです。

クラスでは進級することの期待と気持ちを発表しているそうですが、

その中で出て来たある年中女の子の気持ちです。

これを聞いて私たち大人はどうしましょう。

先の戦争で多くを学んでいるはずの大人たちが、こうして同じように戦争を引き起こし、幼い子たちに強い印象を残しているのです。

自分の国にミサイルを撃ち込まれている子どもたちの気持ちは痛いほど分かりますが、

発射している側の子どもたちは、自国が戦争をしていることをどのように思っているのでしょうか?

国内では正当な行為だと言われているので、そういうものだと感じているのでしょうか???

いや、幼心に怖さを感じ、不安を覚えている子どもたちもたくさんいるでしょう。

大人たちは、そして世界の指導者は、国連は、いったい何をしているんでしょうと思わざるお得ません。

「戦争をしない大人になる」と心に芽生えた5歳児の、将来の姿に期待して待つしかないのでしょうか。

情けない現代の大人たちにも、弥生の春は来るのです。

この3月4月の春に新しい環境と出会う日本の社会では、少なくとも戦争をしない大人として生きて欲しいと思います。

 

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