< 命の返礼 >

朝から悲しい気持ちになっていました。

ヒキガエルが例年通り産卵に来てくれて嬉しいはずが、その命の源である♀が何者かにつつかれ、お腹を裂かれてしまいました。

ちょっとグロテスクな写真です。ごめんなさい。

まだ卵がお腹に残っていました。何回かに分けて産卵するのでこれはメスであることがわかります。体のまだら模様もメスの印。

なんと悲しいことでしょう。メスはオスの四分の一ほどの生存数で、昨日雨の夜の産卵もメス2匹、オス8匹で写真の卵を産み付けました。(昨晩の午後8時過ぎです。)

夜中産卵行動で命を削り、夜明けとともに身を隠すはずが、間に合わなっかたのです。

おそらくいち早く目覚め、行動を開始するカラスの仕業です。

泣きそうながら土へ返してあげました。

とりあえず1回目の産卵は果たせたので、命の返礼は残してくれた分けです。

子どもたちもこの悲劇を目にし、お墓を作ることになりました。

手を合わせて命に感謝し、小枝で周りを囲ってくれました。

この倉庫の下がいつものねぐらだったのです。すぐ近くに埋めてあげました。

今年のヒキガエルは数が少なく、1年間生き延びる野生生物の厳しさを感じます。

しかし自然界で生き物は何一つ無駄になることなく、誰かの命の糧になっているはずですが、このような不慮な事故、予期せぬ出来事で命を無くすことは、本当に心が痛みます。

ニホンアカガエルもアズマヒキガエルもこのお山の環境で食物連鎖の一部を担う、大事な存在です。

一つが欠けても生態系は維持できず、その仕組みのお陰で人が暮らして行けることを子ども達と共有しました。

今日は大掃除。お部屋を綺麗に片付けて、心もすっきりさせて、年度末を迎えます。悲しさを次の強さに繋げましょう。

大掃除のお手伝いをいただいた皆様、ありがとうございました。