< 見事です。羽化成功! >

ツバメがいなくなって心配していた午後。

昨日子どもと「いつになったら蝶々になるかね・・・・・?」と話をした蛹が、

先ほど見事に孵っていました。羽化成功です。ナガサキアゲハの♀です。

昨年の10月1日に蛹になり、6カ月と17日間。すっかり放ったらかされ、埃と砂とにまみれ、

誰からも見向きもされず、ただただ今日の日を待った一つの命。

思い出したように霧吹きで水分を与えてはいたものの、この子もきっと枯れ果てるであろうと8割諦めていましたが、

見事なメスのアゲハ蝶になりました。

毎回この昆虫の変態には本当に驚かされます。

どうやってこんなカラカラの蛹から、こんな色鮮やかな蝶に変身できるのか!

今回も生きものの神秘の世界を真の当たりにしました。

素晴らしい。明日からせめて、卵を産み落とすまでの寿命を全うして欲しいです。

いつも感動をありがとう。

< ツバメが消えた >

「毎年家に来ていたツバメが急に来なくなりました」と連絡を受けました。

そうなんです。幼稚園で新し巣を作り始めていた番も、パタッと来なくなってしまいました。

グラウンドを飛び回る姿も、街中を回遊する姿も消えました。

どうしたんでしょう。いったい何があったのか。今までこんな現象はありませんでした。

気が付いていますか?チュルチュルと鳴きながら颯爽と旋回する鳥の姿を?

春の使者、幸福配達鳥、このままこの春姿が見られないのはただ事ではありません。

どこかで見かけたら教えてください。

< おかえりなさい、ツバメさん。園舎に到着ブラボー・・・ >

今年は3月20日頃からあちこちでツバメの飛来が伝わって来ました。

幼稚園の園舎では毎年ヒナを孵している、まさにここが故郷です。

今年も、おそらく同じ個体であろうオスのツバメ2羽が帰って来ました。

おかえり、ツバメさん!

はるばる海を渡って、日本列島を目指し、そして横浜のこの地にたどり着くその生態に畏敬の念や野生動物の神秘や偉大さを感じずにはいられません。

私の胸を毎年熱くするツバメの再来に今年も励まされての始業です。

< 新年度の春 >

あっという間に春休みは終わり、今日から新しい年度へ出発です。 ながつた幼稚園でも新任を3名迎えて、気持ちも新たに創立50年目に突入です。 ようやく長津田の上空にもツバメを確認し、安心したところで、 お山の春を少し紹介して終わります。 何せ年度が替わっても忙しくて・・・・・^^;

これはビロードツリアブという春のほんのわずかな期間しか見られないスプリングエフェメラルという 春の妖精 と呼ばれている一つです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてお山の山シャクナゲ。今年はたくさんの花芽を付けました。

白く可憐な、株数を増やしているヒトリシズカ。これは貴重な野草です。

お山の至る所に芽を出すおなじみのゼンマイ。

まだ食したことはありませんが、収穫したいほど出てきます。

他にも、池にはオタマジャクシがうじゃうじゃと孵化し、こんなインコ(ホンセイインコ)も桜の花びらをむしりに群れで来ています。

 

この外来種は最近頻繁にお山にもやって来るようになりました。

カラフルできれいですが、日本の里山には似合いませんね。

お山から英気をもらって、また新年度も頑張ります。

これから新しいクラスの準備をして始業式・入園式を迎えます。

 

< 春が増えてきた >

お山を見まわると蜘蛛の巣が顔に掛かる。

ヒサカキの独特な香りが鼻を衝く。

春の気配が増しています。春がぐっと近くなりました。

ニホンアカガエルの卵が幼生に変化し、クチュクチュ動いています。

キタキチョウが2頭で日当たりのいい草地を飛び回ります。

年度末も迫って来てなんだか落ち着きませんが、春の気配に満たされてきて、気持ちを和ませてくれます。

インフルエンザのお友達がまだ出ていますが、残り少ない幼稚園生活を元気に過ごしてください。

この黄色い色は自然界の妙が作り出す黄色ですね!美しい!!!

 

 

 

 

 

< ヒキガエル産卵 >

昨年はアズマヒキガエルのメスの姿がなく、卵を確認できなかったお池。

今年は例年より早くオスの姿を確認していたところ、先週の木曜日の深夜から早朝にかけて産卵したようです。

3つのニョロニョロが出現しました。

これで2種のカエルがながつた幼稚園の池を利用している分けで、

この環境はこの池に生息するカエルにとって大変貴重な産卵地となっているということです。

カエル類は生態系ピラミッドの中の中間点に位置し、

下段の生きものと上段の生きものを繋ぐ大事な存在です。

世界中の両生類が絶滅の危機に瀕している昨今なので、この地の2種の産卵は地球規模で意味のある事なのです。

大事にしてね!

ちなみにこれはニホンアカガエルの卵塊(水中撮影版)

 

 

 

< 啓蟄だけどまた寒い >

昨日は虫が目覚める頃、「啓蟄」でしたが、今日はまたまた寒い1日となりました。

カエルは目覚めたけど、虫はまだまだ眠っているような・・・・。

しかしウグイスは囀りの練習を始め、蛹で越冬していたルリタテハの成虫に会いました。

生活環境のほんの少し先まで広げて眺めてみると、普段気が付かない小さな命の存在が視野に入って来ます。

そんな存在を大事にしながら、四季を感じて見ましょう。

< 抹茶の思い出 >

年度末の年長さんの行事に卒園茶会があります。

幼児期にお茶のお稽古をして何を学びましょうか・・・・。

情操教育とは心を育てる活動。日本茶の味わいを幼い頃に知ることは、大人に成った時、どこかで自分自身の原点に返り、

何を選ぶべきかの時にふと思い出して役に立つかもしれません。

そんな大げさなことを考えなくても、伝統文化の一端を実践したことはきっといい思い出になり、宝物にるでしょう。

練りきり和菓子の味も知りました。

お抹茶は苦いけど美味しいことも味覚に加えました。

いつもと違った空気間のホールで、緊張した気持ちも後の記憶に残るでしょう。

『〇無一物』宇宙に一つしかないもの、この掛け軸が現すように、そして茶道の境地が教えるように、

日本人の心を学んだことでしょう。

今日は二クラスのお茶会が終わりました。

明日はどんな笑顔が見られるでしょうか!

「楽しかったです」と帰って行かれたお母さまがいました。

お父さまの出席も多く、子どもの成長を見ていただけて、こちらも嬉しい気持ちです。

どんぐりのお話も出来て良かったです。

お家でこれから大事にしてください。

抹茶の思い出と共に地球環境の基盤を築く、大地を支えるどんぐりの木を育ててください。

 

< みんなで覗いたアカガエル >

「アカガエルの卵を、こんなにじっくりゆっくり見られる幼稚園生は他にはいないよ!」

とけしかけて見てもらったアカガエルの卵。

一昨日の大雨でようやく出て来たニホンアカガエル。

今年も卵を産みに来てくれてありがとう。

今日はプニョプニョの卵の感覚を感じてもらいました。

こうやって感触の一つ一つを記憶の中に残していくことで、

内なる感性が豊かになり、外への感性に代わっていきます。

明日の開放日はまだお山に入ってもらえるので、見てください。

触る場合はとにかく「そー―――っと」ね!

< 環境は大事・・・ >

3月を迎えて、何となく子どもたちを見る目がしみじみしてしまう年度末。

世界には子どもたちの生活が脅かされている地域がたくさんある中、

ホールで嬉々として遊ぶ子どもたちを見て、ある保護者の方が言いました。

「子どもたちには遊べる環境が大事だな・・・・」

昨日未明から降った大雨でお山はしっとりと潤い、

待ちに待った待望のアカガエルも産卵しました。例年の1カ月遅れです。

「暖かい雨を待っていたんだよね・・・・」と私。

子どもが大きくのびのび育つにも生活(教育)環境、カエルが毎年産卵できるにも自然環境が、

それぞれで大きく関わっていて、それを支え整えているのが志を持った人々であること。

そんなことを実感した春一番の朝でした。

卵の写真はまた次回ご紹介しましょう。